これで安心!介護にかかるお金の話 ~介護にかかるお金の全体像~
今回から
「これで安心!介護にかかるお金の話」というテーマで
シリーズ化してお届けします
今回は、まずは全体像として
「公的介護保険制度ってなに?」とか
「自己負担ってどのくらいあるの?」という
基本的なところをお伝えしたいと思います
これを読もうと思った方は
今まさに親の介護をしているか
これから始まるかもしれないっていう方が
多いんじゃないでしょうか
そこで、今回は“親の介護”というケースに
焦点を当ててみましょう
介護って、ある日突然はじまることもある
介護って、ほんとに誰にでも
起こり得るものなんですよね
私の場合も、ある日突然始まりました
しかもいつまで続くかわからないし
気づいたらあっという間に
終わってしまったりすることもある
その逆で
ゆっくりと介護が必要になっていくケースもあります
そしてそのスタートの仕方によって
かかるお金もずいぶん変わってくるんです
平均的な介護期間は「4年7ヶ月」と言われていますが
これはあくまでも目安
私のように数ヶ月で終わるケースもあれば
親が若くして倒れたという場合だと
20年にわたったケースもあります
だからこそ、ざっくりでもいいので
「どれくらいの期間、どれくらいのお金がかかるか」
これを考えておくと
漠然とした不安が
少し軽くなるんじゃないかなと思うのです

介護費用の平均は約500万円。その内訳とは?
ある生命保険会社の調査によると
介護にかかる総費用の平均は約500万円
生活費などは除いた
介護に関するお金だけで
このくらいかかるということです
平均的な介護期間が4年7ヶ月だとしたら
だいたい1年あたり100万円くらいかかる計算になります
もちろん、在宅介護か施設介護かでも
大きく違ってきます
ヘルパーさんに来てもらったり
デイサービスを使ったりする「在宅介護」では
月に5万〜15万円くらい
特別養護老人ホームや有料老人ホームといった
施設に入所して介護を受ける「施設介護」になると
月に15万〜30万円ほどかかります
こう考えると「0円でなんとかなる」ってことは
やっぱりないんですよね

介護保険制度を上手に使おう
じゃあ、介護ってすべて実費なの?というと
そんなことはありません
40歳を過ぎたら私たちが支払い始める
「介護保険」を使うことができます
介護が必要になったとき、要介護認定を受けると
介護サービスを1〜3割の自己負担で
利用できるようになります
デイサービスやヘルパーの利用
ショートステイ、福祉用具のレンタルなどが対象です
大きく分けて
・来てもらうサービス(訪問介護、訪問看護)
・出かけて利用するサービス
(デイサービス、ショートステイ)
・住まいの環境を整えるサービス
(福祉用具のレンタル、住宅改修)
この3つに分けて考えると
イメージしやすいかもしれません
住宅改修では、手すりの設置や段差の解消
扉を引き戸に変更するなどができます
こういった工事は
1人あたり20万円まで保険適用で使えます
介護が必要かも?と思ったら、まずは申請を
ただし、介護保険は
「自分で申請しないと使えない制度」なのです
たとえば、親が転んで骨折してしまって
「誰かに手助けしてほしい」と思ったとき
その段階で介護申請をすることがとても大切になります
市区町村の役所や
地域包括支援センターに行って申請すると
その日から介護サービスを
暫定的に使えるようになります
そのため、できるだけ早く行動するのがおすすめです
また、介護保険でカバーされるのは
あくまで介護サービスの部分だけで
食費や居住費、おむつ代、医療費、高熱費などは
別途必要です
介護があってもなくても
人が生活するにはお金がかかるということも
忘れないでおきたいポイントです
最後に
今回は、公的介護保険制度と自己負担の仕組みを中心に
介護にかかるお金の全体像をお伝えしました
次回は、在宅介護と施設介護の違いと費用感について
詳しくお伝えしたいと思います
ぜひ続けて読んでみてくださいね!