うちで生まれたショコラの物語―後ろ足を失っても幸せを選んだ14年
今日は12月の定例議会中で
委員会に出席するため市役所へ向かっています
建設環境委員会と文教経済委員会がある日ですが
私が担当する総務企画委員会は明日
それでも朝から傍聴をして
しっかり議案に向き合っていこうと思っています
そんな中、今回も犬のお話をしたいと思います
以前もブログで触れましたが
うちにはベルちゃんという
16歳になる女の子のダックスフンドがいます
もうすっかりおばあちゃん犬です
5匹の命と、それぞれの家族
2011年1月25日
ベルが2歳の時、5匹の子犬を生みました
ベルは若いママでしたが
一生懸命子育てをして
震災の年に生まれた5匹の赤ちゃんたちは
みんな元気にすくすく育ちました
しかしうちのマンションは
犬は2匹までしか飼えないという規則があり
どの子を残すかという選択肢はなく
“どう幸せに送り出すか”を考えるしかありませんでした
声をかけた友人や親戚が全員引き取ってくれたおかげで
5匹とも私の目が届く場所で暮らせることになりました
4匹はメス、最後の1匹だけがオスで
その子がショコラ
同じ校区に住むママ友家族に迎えられ
愛情いっぱいに育てられました



脊髄軟化症という現実と、奇跡のような生命力
ショコラは5歳の時
脊髄軟化症という難病を突然発症し
下半身が動かなくなり後ろ脚を2本切断しました
原因も発症のタイミングも分からない病気で
麻痺が心臓に達すれば
命を落とすほどの危険があります
でもショコラは生命力が強い子で
腰で麻痺が止まり
そこから9年間、14歳まで
他の病気をすることもなく生き抜きました
毎日の排泄介助や
後ろ足がないショコラのおむつが
どうすれば脱げないようにできるかなど
獣医さんも驚くほどの創意工夫で
友人ご夫妻は献身的に寄り添い続けてくれました
昨日、偶然市役所の駐車場でショコラのママに会って
「この間の日曜日、ショコラが亡くなったの」
と聞かされました
家族みんなが揃って、ご飯を食べて、お絵かきして
そんな穏やかな時間の中で
静かに旅立ったそうです
苦しまず、誰も気づかぬほど静かに
なんて優しいショコラらしい
最期なんだろうと思いました


前向きな介護のかたち
ショコラが最初に病気になった時
こんな不思議な話もあったんだそうです
その友人のお母さんは膝が悪く
手術をしたあともうなされるくらいの悪い状態で
もしかしたらこのまま歩けなくなるかもしれない
ほどの状態でした
時を同じくして
家でパパとお留守番していたショコラが
突然キャーンと鳴き声を上げたあとに
足が動かなくなってしまったそうなのです
そうして突然ショコラが
脊髄軟化症を発症したその夜
なんと友人のお母さんの膝が
急に回復したというのです
「ショコラが身代わりに
なってくれたのかもしれないね」
と家族が口にするほどのタイミングでした
また、毎日の排泄の介助について友人は
「大変だと思ったこと、1回もないよ」と
笑って話してくれました
仕事もしていて外に出ていることが多い彼女にとって
早く帰ってトイレに行かせなきゃではなく
私のタイミングで排泄できるようになったんだよねと
前向きに捉えてくれる
彼女の考え方が素敵だな素晴らしいなと思ったんです
そこには、言葉にできない愛がありました
最後に残してくれたもの
ショコラは最期の瞬間まで
自分の役割を分かっていたように思います
友人はショコラの最期をしっかり見送りたかったし
介護もしたかったと
でも気づかないうちに
ショコラが亡くなってしまったことに
立ち直れないと言いますが
家族が自分のために泣くことよりも
笑顔の中で旅立つことを選んだような
本当にショコラは優しい子だったんですよね
犬にもこんなにも
その子らしさがあるのだと胸が熱くなりました
5匹生まれたうち、今年もう1匹が亡くなり
残るは3匹
それでもみんな、大切に大切に育ててもらい
“犬の人生を全うさせてもらった”と心から感じています
ショコラの話は
命の終わり方は悲しみだけでなく
その生き方が誰に何を残してくれたのかを
そっと教えてくれる出来事でした
私たちも、自分の大切な存在との時間をどう過ごすか
今日の一日をどう生きるか
あらためて考えてみたいと思うのです

ショコラたち5匹の1歳の誕生日に
私が作った動画はこちらから
👇
「ダックスの子供たち 2011.1.25生まれ」
かわいい5匹の子犬たちと
チョコ、ベル一家のかわいい姿を
ぜひ見てください



